一品一品、極上に仕上げる。そこにずっとこだわってきました。
前職は庄原の工場で、全く違う業界の製造の仕事をしていました。知人から「アンネルベッドが人を募集しているらしい」と聞いて、ハローワークから応募したのがきっかけです。地元が豊栄なので、地元で働けるのが何より魅力でした。
正直に言うと、工場があることは知っていましたが、ベッドの会社だとは知らなかったんです(笑)。そこから気づけば15年。今は工場長として現場を任せてもらっています。
工場の中はずいぶん変わりました。内装も当時とは見違えるほどですし、昔ながらの昭和的なやり方も今は少なくなって、現場の空気は非常に良いです。今は14人のチームで協力しながら生産しています。
忘れられないのは2011年です。仙台工場が震災で稼働できなくなって、仙台のメンバーが広島工場に応援に来てくれた。仙台流と広島流では作り方が違っていて、ベッドづくりを教え合ったんです。あの半年間で学んだことは、今でも自分の土台になっています。
ずっとこだわってきたのは、マットレスを一品一品、極上に仕上げることです。人の手で作るので、作り方は人によって少しずつ違う。でも最終品質は同じところに持っていく。それが職人の仕事です。
工場長になってからは、やりがいがもうひとつ増えました。工場全体を見て、モノがうまく流れていくように整えること。そして一人ひとりの表情や体調を気にかけながら、チームで良いものを作っていくことです。

一番大変だったのは、前の工場長が怪我で休養されたときです。指揮系統をどう保つかで苦労した経験がありました。自分が工場長に就任したときも、自分もまわりもやり方が変わるので、最初はなかなか歯車が噛み合いませんでした。これまで出会ってきた上司たちのやり方を振り返って試してみたり、自分で調べて知識を入れたりしながら乗り越えました。
職人気質なので、本当は自分の手で作りたい気持ちもあるんです。でも今は、技術をみんなに教えて、いいものを作ってもらう役割。だからこそ、自分も体を使う仕事に入るようにしています。「工場長も一緒に汗をかいている」と思ってもらえないと、人はついてこないですから。
工場全体として、仕事とプライベートのバランスは取れていると思います。有休もしっかり消化できますし、家庭の事情や体調で急に休む人が出ても、誰かがフォローできるように、他の工程の技術を教え合う「多能工化」を意識してやっています。
休みの日は畑で野菜を作っていて、余った野菜を会社のメンバーに配ったりもしています。去年はメロンに挑戦したんですが、平日に世話ができなくて、甘くないメロンが大量にできました(笑)。休みは子どもとゲームをしたり、家族と過ごす時間もとっています。
体調を崩して休むことになったとき、会社はスムーズに休ませてくれて、休んでいる間もこまめに連絡をくれました。あれはありがたかったですし、安心して復帰できました。
現場への気配りも手厚いです。夏場の水分補給の支援やスポットクーラーの増設など、熱中症対策ひとつとっても、働く人の体調をよく考えてくれていると感じます。ベッドの支給もしてもらいました。健康を本気で考えている会社だと思います。
ものづくりに興味がある人、体を動かすのが好きな人ですね。それと、うちの現場はチームで動くことが多いので、協力し合って一緒に働ける人。一人で黙々と、という職場ではありません。
会社としては90年を超える歴史がありますが、まだまだ進化できる会社です。つまり、一緒に会社をつくっていける面白さがあリます。年に一度はみんなで集まってレクリエーションもやりたいと思っているので、新しい仲間が増えるのを楽しみにしています。